預貯金・不動産・車の名義を変える
期限:相続登記は不動産の取得を知った日から3年以内(義務)。預貯金・車に法律上の期限はありません
分け方が決まったら、実際に名義を移していきます。預貯金は金融機関ごと、不動産は法務局、車は運輸支局、株式は証券会社と、窓口も必要書類もばらばらです。第3段階で作った法定相続情報一覧図と、第7段階の遺産分割協議書があれば、どの窓口でも書類の大半は共通になります。
預貯金:金融機関ごとに解約・払戻し
各金融機関の相続担当窓口(または相続センター)に連絡し、所定の「相続手続依頼書」に相続人全員が署名・実印を押して、戸籍(または法定相続情報一覧図)・遺産分割協議書・印鑑証明書・通帳・キャッシュカードを提出します。提出から払戻しまで2〜4週間が目安です。
金融機関が3か所以上あると、原本の使い回しに時間がかかります。法定相続情報一覧図を金融機関の数だけ交付してもらい、印鑑証明書も枚数を用意しておくと、同時に進められます。ゆうちょ銀行は他行への振込ができず、ゆうちょの口座での受取りか現金になる点に注意してください。
不動産:相続登記は3年以内の義務
令和6年4月1日から相続登記は義務になりました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記を申請しないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象です。施行日より前に相続した未登記の不動産にも適用され、その場合の期限は令和9年3月31日です。板橋区内の不動産の登記申請先は、東京法務局板橋出張所(板橋1-44-6)です。
遺産分割がまとまらず3年以内に登記できないときは、「相続人申告登記」という簡易な申出をしておけば、義務を果たしたことになります。相続人の一人が、自分が相続人であることを法務局に申し出るだけで、遺産分割協議書も他の相続人の関与も不要です。分割が決まった後、改めて本来の相続登記をします。
登記申請は司法書士の業務です。当事務所は、戸籍の収集・法定相続情報一覧図・遺産分割協議書の作成といった登記の前段階までを担い、登記申請はお付き合いのある司法書士へおつなぎしています。登記に必要な登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。
なお、相続で不動産を取得した場合、「不動産取得税」はかかりません(売買や贈与ではかかります)。翌年からの固定資産税は、1月1日時点の登記名義人に課税されるため、登記が遅れると亡くなった方の名義のまま納税通知書が届き、相続人の代表者が納めることになります。
株式・投資信託、自動車、その他
| 財産 | 窓口 | ポイント |
|---|---|---|
| 上場株式・投資信託 | 亡くなった方が口座を持つ証券会社 | 相続人名義の口座へ「移管」する。相続人が同じ証券会社に口座を持っていなければ先に開設。売却して現金で分けるなら、いったん移管してから売る |
| 非上場株式(同族会社) | 会社(株主名簿の書換え) | 評価が難しく、相続税の申告で最も専門性が要る財産。会社の承継の設計とあわせてご相談ください |
| 自動車(普通車) | 練馬自動車検査登録事務所(練馬区北町2-8-6) | 板橋区は「練馬」ナンバー。移転登録に車検証・戸籍・協議書・印鑑証明・車庫証明(保管場所が変わる場合)が必要 |
| 軽自動車 | 軽自動車検査協会 東京主管事務所練馬支所 | 普通車より簡易。印鑑証明・協議書は原則不要 |
| 電話・電気・ガス・水道・NHK | 各事業者 | 名義変更または解約。解約時の未払金は債務控除の対象 |
| ゴルフ会員権・借地権・貸金庫 | 各運営会社・地主・銀行 | 貸金庫は相続人全員の立会いや同意書を求められることが多い |
この段階で使う板橋区の窓口
この段階で当事務所ができること
- 金融機関・証券会社の相続手続書類の作成サポートと、相続人全員分の書類の取りまとめ
- 相続登記に向けた戸籍・法定相続情報一覧図・遺産分割協議書の準備と、司法書士へのおつなぎ
- 名義変更の完了確認(相続税申告書の添付資料・翌年の固定資産税の確認まで)
税理士と行政書士を兼ねているため、税務と書類作成を一つの窓口で進められます。 相続のご相談は土日祝日を問わず、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県のご自宅へ訪問しています。 事務所は東武東上線「大山」駅から徒歩1分、板橋税務署と同じ大山東町です。 相続税申告の報酬の目安は料金ページに掲載しています。
よくあるご質問
実家を誰も相続したくありません。放置するとどうなりますか?
相続登記の義務は残るため、放置すると過料の対象になり、固定資産税の負担も続きます。相続人全員で売却して代金を分ける「換価分割」、一定の要件を満たす土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」(審査手数料と10年分の管理費相当の負担金が必要)、区の空き家相談窓口の利用などの選択肢があります。空き家を売る場合、要件を満たせば譲渡所得から3,000万円を控除できる特例もあります。
亡くなった父名義の家に、母がそのまま住み続けます。登記は必要ですか?
必要です。住み続けるかどうかに関係なく、相続で取得した以上、3年以内の登記義務があります。母が取得するのか、子が取得して母が「配偶者居住権」で住むのかによって、相続税の計算も変わります。二次相続まで見て決めるのがよい場面です。
出典・根拠: 法務省「相続登記の申請義務化特設ページ」 /東京法務局 板橋出張所 /関東運輸局「練馬自動車検査登録事務所」
板橋区の相続手続き 全10段階
- 1. 亡くなった直後にする板橋区役所の手続き
- 2. 遺言書があるかを確認する
- 3. 戸籍を集めて相続人を確定する
- 4. 財産と借金をもれなく調べる
- 5. 相続放棄・限定承認を3か月以内に判断する
- 6. 亡くなった方の所得税を4か月以内に申告する(準確定申告)
- 7. 遺産分割協議をして協議書を作る
- 8. 預貯金・不動産・車の名義を変える(このページ)
- 9. 相続税がかかるかを判定する
- 10. 相続税を10か月以内に申告・納付する
どの段階からでも、ご相談ください
初回のご相談は無料です。土日祝日を問わず、ご自宅へ訪問します。