亡くなった方の所得税を4か月以内に申告する(準確定申告)
期限:亡くなったことを知った日の翌日から4か月以内(板橋税務署)
毎年3月に確定申告をしていた方が亡くなると、その年の1月1日から亡くなった日までの分を、相続人が代わって申告します。これが「準確定申告」です。期限は4か月と、相続税(10か月)より先に来ます。前年分の申告が終わる前(1月〜3月15日)に亡くなった場合は、前年分と当年分の2回分が必要になる点にご注意ください。
準確定申告が必要な人・不要な人
| 亡くなった方の状況 | 準確定申告 |
|---|---|
| 個人事業(事業所得)や不動産賃貸(不動産所得)をしていた | 原則必要 |
| 給与を1か所から受け、年末調整で完結していた(給与2,000万円以下) | 原則不要(勤務先が死亡時点で年末調整に相当する処理をする) |
| 公的年金の収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下 | 不要(ただし還付を受けるためにすることはできる) |
| 年の途中で不動産や株式を売って利益が出た | 必要 |
| 医療費が多かった、源泉徴収された所得税がある | 申告義務はなくても、申告すれば還付になることが多い |
板橋区の高齢の方に多いのは「年金収入だけ」のケースで、この場合は多くが申告不要です。ただし、入院・介護施設の費用がかさんでいた方は、医療費控除で源泉徴収された所得税が戻ることがあり、申告する価値があります。準確定申告には5年の還付申告期限があるので、義務のない還付申告は落ち着いてからでも構いません(要否の判断は国税庁 タックスアンサー No.2022「納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」を参照)。
書き方と提出先
申告書は通常の確定申告書を使い、氏名欄に「被相続人 ○○」と書き、「死亡した者の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表」に相続人全員の氏名・住所・マイナンバー・相続分・還付金の受取口座を記入して添えます。原則として相続人全員の連署ですが、各相続人が別々に提出することもできます(その場合は他の相続人に申告内容を通知します)。
提出先は、亡くなった方の死亡時の住所地を管轄する税務署です。板橋区にお住まいだった方なら板橋税務署(大山東町35-1)で、相続人の住所地の税務署ではありません。e-Taxでも提出できますが、相続人の一人が代表して送信し、他の相続人の確認書を添付する形になります。
所得控除は、社会保険料・生命保険料・医療費などは死亡日までに支払った分が対象です。配偶者控除・扶養控除は死亡日時点の状況で判定し、月割りはしません(満額の控除が使えます)。
納税額・還付金と相続税の関係
準確定申告で納める所得税は、亡くなった方の「債務」として相続税の計算で遺産から差し引けます(債務控除)。逆に、還付される所得税は「未収金」という相続財産になり、相続税の課税対象に加わります。金額が小さくても、この両方向の調整を忘れると相続税の申告に誤りが出ます。
個人事業をしていた方の場合、事業を引き継ぐ相続人は自分自身の開業届・青色申告承認申請(相続開始を知った日から一定期間内)を出す必要があり、消費税の納税義務の判定も相続で特殊な扱いになります。事業の相続はご相談ください。
この段階で使う板橋区の窓口
この段階で当事務所ができること
- 申告が必要かどうかの判定と、還付申告をする価値があるかの見立て
- 準確定申告書と付表の作成・板橋税務署への提出(e-Tax対応)
- 事業を引き継ぐ相続人の開業・青色申告・消費税の届出の一括対応
税理士と行政書士を兼ねているため、税務と書類作成を一つの窓口で進められます。 相続のご相談は土日祝日を問わず、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県のご自宅へ訪問しています。 事務所は東武東上線「大山」駅から徒歩1分、板橋税務署と同じ大山東町です。 相続税申告の報酬の目安は料金ページに掲載しています。
よくあるご質問
亡くなった父の1月〜3月の医療費は、誰の医療費控除に使えますか?
父本人の準確定申告では、死亡日までに父が支払った医療費が対象です。死亡後に相続人が支払った入院費は、父の準確定申告では控除できませんが、相続税の債務控除の対象になります。また、父と生計を一にしていた相続人が自分の確定申告で医療費控除に使える場合もあります。
年金の源泉徴収票が届きません。
年金を受けていた方の源泉徴収票は、死亡届の後に日本年金機構から相続人(届出をした方)へ送られます。届かない場合は板橋年金事務所または「ねんきんダイヤル」で再発行を依頼できます。
出典・根拠: 国税庁 タックスアンサー No.2022「納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」 /板橋税務署(国税庁)
板橋区の相続手続き 全10段階
- 1. 亡くなった直後にする板橋区役所の手続き
- 2. 遺言書があるかを確認する
- 3. 戸籍を集めて相続人を確定する
- 4. 財産と借金をもれなく調べる
- 5. 相続放棄・限定承認を3か月以内に判断する
- 6. 亡くなった方の所得税を4か月以内に申告する(準確定申告)(このページ)
- 7. 遺産分割協議をして協議書を作る
- 8. 預貯金・不動産・車の名義を変える
- 9. 相続税がかかるかを判定する
- 10. 相続税を10か月以内に申告・納付する
どの段階からでも、ご相談ください
初回のご相談は無料です。土日祝日を問わず、ご自宅へ訪問します。