戦略MG研修
数字は、聞いて分かるものではなく、使って分かるもの。
戦略MG(マネジメントゲーム)は、盤上で会社を経営してみる研修です。参加者はそれぞれが一社の社長になり、材料を仕入れ、製品を作り、値段を決めて売り、人を雇い、設備に投資し、銀行から借り、そして毎期、自分の手で決算書を作ります。これを何期もくり返します。
売価を下げて数量を取りにいったら、忙しいだけで利益が残らなかった。設備を入れた期に資金が尽きかけた。——机上の説明では腑に落ちなかったことが、自分の失敗として残ります。この「痛い思い」が、そのまま自社の判断の基準になります。
こんな方に向いています
- 試算表を見ても、どこを見て何を判断すればよいのか分からない
- 値上げをしたいが、お客様が離れないか不安で踏み切れない
- 後継者・幹部・従業員の方に、数字の感覚を持ってもらいたい
- 「売上を増やせば何とかなる」という考え方から抜け出したい
- 経営計画を作りたいが、数字の組み立て方に自信がない
戦略MGで使う「MQ会計」
戦略MGでは、損益計算書をMQ会計という形に組み替えて考えます。使う記号は7つだけです。
| 記号 | 読み方・意味 | 会計の言葉でいうと |
|---|---|---|
| P | Price = 売価(1個あたり) | 販売単価 |
| V | Variable cost = 原価(1個あたり) | 1個あたり変動費 |
| M | Margin = P - V(1個あたり) | 1個あたり限界利益 |
| Q | Quantity = 数量 | 販売数量 |
| PQ | P × Q | 売上高 |
| MQ | M × Q | 限界利益(粗利の総額) |
| F | Fixed cost = 固定費 | 人件費・家賃・減価償却費など |
| G | Gain = 利益 | 営業利益 |
そして、会社の利益はこの一本の式で表せます。
MQ - F = G(限界利益 - 固定費 = 利益)
式はこれだけです。利益を増やす方法も、Pを上げる・Vを下げる・Qを増やす・Fを下げるの4つしかありません。研修では、この4つのどれを動かすと何が起きるのかを、自分の会社の決算書で何度も確かめます。
とくに実感が変わるのがP(値決め)です。売価を1割下げると、同じ利益を出すのに1.5倍売らなければならない——という計算は、コラムで読むと「なるほど」で終わりますが、盤上で実際に売り負けたり、忙しいのに利益が残らなかったりすると、忘れられなくなります。
研修で身につくこと
| 身につくこと | 中身 |
|---|---|
| 決算書を自分で作れる | 毎期、自分の意思決定の結果を損益計算書と貸借対照表にまとめます |
| 値決めの判断軸 | 値上げ・値下げが利益と必要数量に与える影響を、数字で説明できるようになります |
| 固定費の重さの実感 | 人を雇う・設備を買うという決断が、その後の何期にわたって効いてきます |
| 資金と利益の違い | 利益が出ていても現金が尽きる、という状況を実際に体験します |
| 計画を立てる習慣 | 期首に計画を立て、期末に実績と見比べる。予実管理の原型がここにあります |
当事務所で受けていただく意味
戦略MGは各地で開催されていますが、当事務所の研修には次の特徴があります。
- 講師が税理士です。 盤上の決算書と、御社の実際の決算書を、同じ言葉で説明できます。研修中に出てくる疑問に、実務の税務・会計の観点からその場でお答えできます。
- 研修で終わりにしません。 顧問先の皆様には、毎月の巡回監査の場で、研修で使ったMQ会計の形のまま自社の数字をご覧いただけます。
- 経営計画づくりにそのままつながります。 「残すべき利益から逆算して必要売上高を出す」という計画の作り方は、MQ会計の考え方そのものです。
開催概要
当事務所の戦略MG研修は、企業研修としてお受けしています。日程は、御社のご都合に合わせて調整します。
| 実施の形 | 企業研修として受託します(御社単位での開催) |
|---|---|
| 受講人数 | 4名〜6名(最小4名から実施します) |
| 受講料 | お一人 35,000円(税抜) |
| 研修時間 | 9:00〜18:00(1日) |
| 会場 | 当事務所(板橋区大山)、または御社の会議室など |
| 対象 | 経営者・後継者・幹部・従業員の方。顧問先以外の企業様も承ります |
| 日程 | ご相談のうえ決定します |
人数ごとの受講料の合計は、次のとおりです。
| 受講人数 | 受講料の合計(税抜) |
|---|---|
| 4名 | 140,000円 |
| 5名 | 175,000円 |
| 6名 | 210,000円 |
※ 表示価格はすべて税抜です。※ 御社で開催する場合、当事務所からの交通費等を申し受けることがあります。詳細はお見積りの際にご案内します。
4名から6名という人数には理由があります。 戦略MGは、参加者どうしが同じ市場で売買し、競い合うことで成り立ちます。少なすぎると市場が動かず、多すぎると一人ひとりが考える時間が取れません。この人数が、全員が自分の会社の数字と向き合える規模です。
よくあるご質問
Q. 簿記の知識がないと参加できませんか。
A. 必要ありません。むしろ、簿記を学んだことがない方のほうが、先入観なく「儲けの仕組み」を受け取れることがあります。決算書の作り方は、その場でお教えします。
Q. 顧問先でなくても受講できますか。
A. はい。顧問契約の有無にかかわらずお受けしています。研修だけのご依頼で構いません。
Q. 4名に満たない場合はどうなりますか。
A. 戦略MGは参加者どうしの売買で成り立つため、4名からの実施とさせていただいています。人数が足りない場合は、開催時期をずらす、他の参加者と合同で行うなどの方法をご相談ください。
Q. 後継者や従業員だけを参加させることはできますか。
A. 可能です。とくに後継者・幹部の方には、経営の数字を「自分ごと」として受け取っていただける機会になります。従業員の方にとっても、自分の仕事が会社の利益のどこにつながっているのかが見えるようになります。値決めや原価、固定費の重さを一度体験しておくと、日々の判断が変わります。
Q. 1日で終わりますか。
A. 9時から18時までの1日で行います。決算書を作る作業を含みますので、時間には余裕を持ってご参加ください。
Q. 自社の会議室で開催してもらえますか。
A. 可能です。当事務所(板橋区大山)で行うこともできます。ご都合のよいほうをお選びください。
Q. ゲームというと、遊びのように聞こえますが。
A. 勝ち負けはありますが、目的は勝つことではありません。自分の意思決定が決算書にどう表れるかを、何度もやり直せることが、この研修の値打ちです。実際の経営では、5期分の失敗を5年かけなければ経験できません。
関連するコラム
研修で扱う考え方は、当事務所のコラムでも解説しています。
- 損益分岐点|いくら売れば赤字にならないか・値上げの判断(MQ会計と同じ考え方を、損益計算書の形で解説しています)
- 経営計画書の作り方|利益から逆算して数字を組み立てる
- 経営計画書とは何か|いつ必要になり、何の役に立つのか
お問い合わせ
戦略MG研修は企業研修として承っています。ご希望の日程、会場(当事務所または御社)、参加予定の人数をお知らせください。吉本勝也税理士行政書士事務所(板橋区大山)が承ります。顧問契約の有無は問いません。
※ MQ会計・戦略MGの考え方は、西順一郎氏の著作(『利益が見える戦略MQ会計』かんき出版、2009年ほか)によります。